作曲/編曲/ボカロ

【業界標準】パラデータ/マルチデータの作り方

こんにちは!音楽で働く為のブログを書いている音楽Pの音屋教授です。

作曲家、編曲家としてのアレンジの作業を終え、次の作業となるのがMIXです。

最近ではアレンジャーがMIXまで完結して、2MIXを納品することも増えています。

そのためMIXの際に必要になる「パラデータ」をそもそも知らなかったり、作り方を間違えている方がとても増えてきています。

 

注意ポイント

「パラデータの不備」は、マナー違反として扱われる事が多いです。

仕事が適当だと思われてしまい、印象が悪くなってしまうので気をつけましょう

 

音屋教授
今回はプロの音楽家監修のもと、パラデータの作り方やマナーについて徹底解説していきます。

この記事を書いている人

10代から作曲家、編曲家としてメジャーの音楽業界で働いてきました。 結婚を機に、一時セミリタイヤ中の音楽家。 夢見る音楽ファンのために情報を発信中。

 

パラデータ(マルチデータ)とは?

 

パラデータ(マルチデータ)は「編曲家(アレンジ)」から「ミキシングエンジニア(MIX)」に作業を引き継ぐためのデータです。

編曲家とミキシングエンジニアでは、作業するDAWや所有しているプラグインなどソフトウェアも違います。

そのため編曲家は、DAW上の全ての楽器をそれぞれソロのオーディオデータに書き出し、

ミキシングエンジニアがそれぞれの音質や音量バランスを調整できるようにデータを作成する必要があります。

 

ワンポイント

多くのレコーディングスタジオで使用しているDAWはProtoolsです。

Protoolsを所有している場合は、パラデータをProtoolsに読み込み、

おおまかに音量バランスやパンを整えてセッション納品するのがオススメです。

より自分の意図を伝えやすく、エンジニアのデータ整理の手間も省けるので親切です◎

 

パラデータを作る際に必要な準備

パラデータを作る際には、前段階の準備が必要です。

DAWのセッションファイルを複製し、パラデータ用のセッションファイルを作るのがおすすめです!

1,楽曲の始まりは3小節目から

DAWの0小節目から楽曲が始まっている状態はNGです!

プラグインや演奏の情報が正しく読み込まれない可能性や、エラーノイズが発生する原因になります。

楽曲のスタート位置(音が始まるタイミング)は、必ず3小節目からにしてください。

 

2,トラックネームは『楽器名_パン』で統一

トラックネームの付け方は、ミキシングエンジニアがデータを把握する為の指針になります。

トラック名が分かりづらいとトラック整理にかなり時間がかかってしまうので、分かりやすい名前を心がけます。

おすすめのトラックネームの付け方は『楽器名_パン』です(例:「 Guitar_L」など)

楽器名は、長すぎると表示されないことが多いので出来るだけ短くするのが大切です。

よくある間違え

トラック名を音源の名前や使っているシンセサイザーの名前にするのはNGです。

シンセサイザーなら、その音色の分類名(LEED,PADなど)をトラック名にしましょう。

よく使う楽器名

【ドラム】
キック→kick
スネア→Snare
ハイハット→HH
タム→Tom
オーバーヘッド→OH
アンビ→Amb

【竿モノ】
ベース→Bass
エレキギター→EG
アコギ→AG

【シンセ】
リード→LEED
パッド→PAD
プラック→PL

3,各トラックの音量を最大時に8割にする

パラデータを書き出す際は、全ての楽器の音量を「最大の音量時、音量メータが8割」になるようにします。

音量が大きいと音割れの原因に、音量が小さすぎるとノイズの原因になります。

これはギターなどの楽器や歌を録音する際にも、たいせつな考え方ですので覚えておきましょう^^

4.全てのトラックのエフェクトをOFFに

EQやコンプなど、各トラックのエフェクトはOFFにしましょう。

エフェクトがかかった状態では、ミキシングエンジニアが扱いづらい場合があるからです。

シンセサイザーなどもともと空間系(リバーブやディレイ)がかかっている音源についても、空間系をOFFにしておきましょう。

注意ポイント

エレキギターなどはエフェクト(アンシュミ)をかけるのが前提の音源は、エフェクトのONとOFFの二種をパラデータで用意しておくとよいです!

また特殊エフェクトなど、エフェクトありきの音作りについてもONとOFFの二種類を書き出ししましょう。

その場合のネーミングは「楽器_パン_DRY」「楽器_パン_WET」とすると分かりやすいです^^

 

5.ステレオとモノラルを区別しよう

見落としがちなのが「モノラルorステレオ」の設定です。

たとえばモノラルで鳴っているのに、データ形式がモノラルになっていたりするのはNG

モノラルで出力される音源はモノラル形式のWav、ステレオで出力される音源はステレオ形式のWavで書き出します。

ここが間違えているとミキシングエンジニアのデータ整理にかなり時間がかかってしまうので、とても嫌がられます。

パンはどうしたらいい?

パンは必ずセンターで書き出しし、ファイル名で「L or R」を記載して指示します。

パンが左右のどちらかに傾いた状態ですと、ミキシングエンジニアが扱いづらいので気をつけましょう!

6.データ形式

最後に書き出しのデータ形式についてです。

ファイルの形式は「Wavの24bit48khz」が基本です。

とくにクライアントから指定のない場合は、上記の形式で問題ないと思います!

とはいうものの、最近はより高音質な音源でMIXをする場合(ハイレゾ)もありますので、心配な場合はクライアントに確認しましょう。

パラデータ納品の際のポイント

用意すると親切

・MIXのリファレンス(参考音源)
・自分自身の2MIX
・メロディーのMidi

パラデータとは別に、MIXの参考音源がある場合はイメージが伝わりやすいため同封しておきましょう。

自分自身でMIXした2MIXも用意しておくとミックスの意図が伝わりやすいです。

またヴォーカルのピッチ修正の際に参考になるメロディーのMidiも用意しておきましょう^^

楽曲途中でBPMの変更などがある場合は、midiにBPM情報も書き込んでおきましょう。

そのほかミキシングエンジニアに伝えたいことなどがあれば、メモ帳に書いて同封します。

リスペクトの気持ちをもとう

データの丁寧さ、納品の際の文章などに『アレンジャーの人柄』が現れます。

クライアントや自分の楽曲を担当するミキシングエンジニアにリスペクトをもってパラデータを作成しましょう。

リスペクトの気持ちは作品をより良いものにするエネルギーとなります。

 

まとめ

今回はパラデータ(マルチデータ)の作り方解説しました^^

今後も音楽で生きていくことを目指す皆さんのために情報発信をつづけていきます!

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